望郷の道(下)/北方謙三

2017/06/09 07:14
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下巻も素晴らしかったぁ~。なんかもうね、充実した本を読んでたからお肌がツヤツヤな感じがあるよ!

こちらも上巻同様1回目と感動したポイントが全く違くなった。
まずは単純に公礼華の結婚が嬉しかったなぁ~。この人とという驚きもあったし、瑠偉や正太が初めて娘を嫁に出すような気持ちになっているのが公礼華への優しさがよく現れていた。ずっと苦労のし通しだったこの子にとってどれだけ瑠偉の存在が安心するものになったかと思うと胸が熱い。

それと青木さんの新商品開発。いかにも職人気質である青木さんの真面目で根を詰めた商品開発と、そして正太からのGOサインがやっと出たときの青木さん心情といったら…といっても細かい描写はないのだけれどもその様子を語るだけで読者が有り余るほど想像できるというこの手腕がすごい。北方謙三ってすごい小説家だったんだなぁ(何を今更)

クライマックスの見せ場もとても素晴らしかった。行ったこともない九州の桜の並木風景が見えるようだった。
北方謙三という作家の印象を180度変える革命的作品。沢山の人に読んでもらいたいです。


それにしてもこの本を読んでいると商売というのは正直が一番だなとつくづく思う。
当たり前だろ!と思われそうだが、世の中当たり前のことほどきちんとやるのが難しい。同じ労力でより稼ぎたいと思ってしまうしライバル店は潰したくなる。
正太がとにかく商売に対して客に対して実直であったことがこの本を読んでいてい唯一確実に信用できる点だった。そしてそれまで散々もめてきたライバル店が旗色が悪くなると手のひらを返すたびに、温情を決してかけずに仕返しともとれるような丁寧かつ温厚な態度で追い払い続けたのはとても感銘を受けた。安っぽい同情をするような展開や人情などいらん。

この本読んでたらキャラメルがすごく食べたくなって、家の棚を漁ったら貰い物のキャラメルがかろうじて出てきたので時々舐めながら読んでいた。
饅頭はさすがになかったー。



それにしてもだね。
言ってやりたいのがだね。

あれほど商売に対して正直で真面目だった正太が、一人限りといえど浮気をした件ですよ。

読者としてはどういった人物でどういった経緯かは知っているが、知っていても同情も納得も全くできない。この件に関してはただただ瑠偉の味方で、怒りしかない。


この本、というかフィクション・ノンフィクションに限らず、
なぜ男は浮気がバレると本妻に対してビビるのか???
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浮気がバレたのをこれ幸いに
「俺はこっちの若い女が好きなんだ!」
「お前にはもううんざりだ!」
と言って別れて浮気相手に行く、というパターンを見たことがない。男女が逆だと存在するのよ。
地味にずっと純粋に疑問なんだけど?

なんというか…結婚してるんだから離婚しないだろうとか、結局許してもらえるとか、そういう傲慢さや甘えが見え隠れする。これって男特有な気がするよ。

逆に女はわりと年中『別れる』というカードを懐に入れている気がする。
「いや、俺は許してもらったし今は仲良くやってるよ」というそこのあなた(不特定ですよ念のため)、今は許したふりをして泳がせてるだけです。ここぞというときに別れられる可能性が高い。女は自分を出し抜かれたことを一生忘れない。
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まぁ本妻から浮気相手に行ったところで、結局フラれるんだけどね。
浮気だからこそ浮気相手も楽しんでいるわけなので。


この時の瑠偉の対応がかっこよすぎて惚れた。
これほど冷静沈着にしていられたら女の株が上がるんだろうけど、感情が激しい私にゃ無理だぁー。



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