模倣犯(上)

2017/02/07 07:20
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10年以上ぶりに読み返したんです。
続編の楽園はすごく好きでちょくちょく読み返してたんだけど、この本が面白すぎて「楽園持ってるなら模倣犯もやっぱ買っとくべきだよなぁ」とやっと気付いて今頃になって購入したんですが

面白すぎる…!

名作は時を経てしても褪せなかった。
とにかく続きを読みたくてここ数日はどこに行くにもこの本と一緒だった。ご飯も一緒。風呂も一緒。

冒頭でも書いたように読み返しなんですよ?犯人や事件の概要知ってるんです。
でも面白い。もはや自分でも不思議。
夢中で呼んでるので表紙を入れて3.8㎝、しかも1ページに付き上下段にもなっている京極夏彦を超えるボリュームであるにも関わらずバンバン進む。(くしくもどちらも大沢事務所)

確かにね、10年以上ぶりなので忘れてるところもあります。なので感覚としては初めて知るような箇所もある。樋口めぐみのあたりとか。
しかしそれでも"ピース"の名を見たときに前身に寒気が走りました。この名前のおぞましさは脳裏にしっかりと染み込んでいた。

私の年齢が変わったので受け取るところも違っているのも自分でわかります。
前回はやはりなんといっても事件の全容が知りたい一心だった。小説はあくまでもフィクションで、この後どういう展開になるのか、ピースがどのような行動を取るのかがとにかく見ものだった。そしてこの本の探偵役である前畑茂子の存在に期待を持っていた。
しかし年齢を重ねた今、この本自体はフィクションであっても現実にこういう悪魔のような人間が存在することは知っている。だからこそ事件そのものではなくピースがどのような心理であったのかを汲み取ろうとして読んでいる自分がいる。だからこそカズ君の優しさと何気ない鋭さ、由美子の「女という理由だけで殺されることがある」という言葉にはズシンとくる…。


それにしても宮部先生の人間の観察眼や心理描写、とても女性の作家が書いているとは思えない…。と書くと女性作家をバカにしているように聞こえるけどそうじゃなくて、女性作家が女性の心理をきちんと書けるのは当たり前なんだけど、不思議なくらい男性キャラクターの心理というか、内に秘める攻撃性というのがぎっちり現れている。それはもうおぞましいくらいに。
女性キャラクター心理は宮部みゆきが、男性キャラクターは奥田英朗が書いたと言われたほうが納得できるくらいだ。

やはりこの本は日本の小説界に名を残す一作。
このまま下巻に突入します。



この「模倣犯」にて久しぶりに大罪を犯す…


どうしても気になって一度だけ仕事を放り出して読んでしまった…


本が面白いという理由で全てを投げ出すことこそ読書家がダメ人間だと言われるゆえん!これだけは二度とやるまいと以前の東野圭吾で誓っていたのに…

あっさり破ったぁ。


私のクズ!

クズめ!!

クズ!!!


反省。


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下巻では絶対やらないという約束は出来ないのであった。



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