楽園(上)

2015/08/03 07:46
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この本は以前図書館で借りた単行で読んだのですが(感想を書いた記憶があるのだがブログ内にはないみたい。たぶんここの全身のmixi日記だ)、あまりの世界観の強さが色濃く残っていて、今改めて文庫で買いなおしました。
時間がかかってしまったのは恐ろしかったという印象が二の足を踏んでいたからで。

でもきちんと買いなおしてゆっくり読み直す機会を作ってやっぱりよかったです。
面白いの一言では終われない。
思うところがいろいろあるので上下巻ですが1冊ずつ語らせてください。

主人公はかの名作「模倣犯」で活躍したルポライター。とはいえ模倣犯を読んでいなくても別段大きな支障はないと私は思います。ベースにはなっているので読んでいるほうがより世界には入れると思いますが、この「楽園」はまた別の大きな存在感があります。

宮部先生にしては珍しく通常では紐解けない超能力というものがテーマにあります。ある男の子がサイコメトリーによって読み解いた一つの事件、それが悲しい真実をこじ開けてしまう…

前回読んだときもこの本で一番印象深かったのは上巻に登場するあるおばあさんの存在。
初回はあまりにもびっくりしすぎて超能力だと信じて疑わなかったが、改めて結論を知ってから読み直すとこのおばあさんが以上に頭と勘がいい人であったことがよく分かる。私もこの方の手中で簡単に踊らされた一人になっていた。そしておそらくこういう人は本当に存在するのだろう、今も昔も。

超能力だなんて突拍子もないものが相手でもきちんと理屈のいく調査をするところが宮部先生の素晴らしいところ。一つの事件をおっているつもりがあらゆる人の思いもかけない真実が明るみになりつづける…
「正直に」「嘘はよくない」なんて世間ではいいますが、本当にみんなが正直だったら世界は崩壊するなとこの本でとことん実感しました。上っ面の大人の世界がどれほど素晴らしいものであるか。



この本を買うまで手元に読む本が全くなくて。

漫画もなくて。


読むものがないというのは想像以上に苦しい。

ほんとにもう手持ち無沙汰になっちゃって!
ちょっとの時間にいかに本を手に取っていたのか自分でわかった。

私にとって他の生活用品を犠牲にしても本をきらしてはいけなかった。
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以前お洒落な友達が
「私服がないとほんとダメなんで!」
といっていつも新しい洋服を買ってるのを横目に"贅沢だなァ"と思ったのだが、自分も全く一緒だった件について猛省。



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