新世界より (上)/貴志祐介

2014/11/27 07:28
新世界より (上)新世界より (上)
(2008/01/24)
貴志 祐介

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記憶力のいい人はタイトルをみてデジャヴを感じたかもしれないが、アニメがあんまり面白いので原作に手を出しました。昨日走って下巻を調達に行ったのもこれです。
アニメの演出は非常に素晴らしかったけれど、補足しきれてない疑問が多々残ったので解明したくて。

私はホラーはあまり好きではないので貴志作品をきちんと読むのは今回がほぼ初めてだと思うんだけど、この人こんないい作家だったのか…!設定が実に綿密で、どれほど脳みその容量があったらこんなこと考えられるのか。タイトル通りまさに新世界なわけだが全くスキがないほどよく作りこまれている。
文章は句点が多いのが若干読みにくさを感じるが、語彙はよくご存知だ。質の高い文章だと思う。


やはりアニメではしょられた(※はしょり方は上手です)説明は多数あるので読んですっきりしたなぁと。
鏑木肆星氏や二班の良などは実は最初からいる。

スクィーラが自分たちの説明をするときに
「私どもβ★e◎A、失礼しました、バケネズミのコロニー同士が」
と毎回必ずバケネズミと発する直前にどもるのには、結論を知ってる私からすると背筋が凍る。

内容度が濃いのはアニメでも察することができたので読むのに時間かかりそうだなと思ってたけれども、演出がとても上手なのでがつがつ読み進めてしまった。あと思ってたよりかなりエロい(感謝土下座)。


語り足りないので追記でネタバレしつつ補足します



ネタバレ補足

まず単純に疑問だったのは
なんで早季と瞬は好き合ってるのに付き合わないの?
ということだったが、いくらフリーセックスなボノボ流社会であってもやはり男女の交際は教育委員会や倫理委員会がかなり目を光らせていた。体の関係ももっぱら上っ面までで、女の子は学期末には処女膜を調べる検査が毎回ある(どうやって調べるんだろう…やはりPKだろうか)。ただひたすら妊娠が怖かったんでしょうな。神栖の歴史を考えると仕方が無いとはいえ破滅的な人たち…

というわけで結果性的欲求を満たすのはもっぱら同性同士になるわけで。
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男女間はプラトニックに押し込まれつつも、同性間ならほぼ禁忌はないというのだから学校が同性かぽーばかりになるわけで守が肩身が狭い思いをするわけである。

その守だが、ほぼ盲目的に真理亜をおっかけていたが、実は母親を病気で早くに亡くしていて、しっかり者で母性あふれる真理亜にその面影を求めていたという設定があった。しかも母親も赤っぽい髪をしていたとか。納得。


瞬に関して。
業魔化を自覚しはじめて人と距離をとり始めたときに早季と道端で話すシーン。そのときに3つのガラス球のようなものを飛ばしていて「なんだろう?」と思っていたが、これはハチ玉と呼ばれる全人学級に入りたての頃に支給される玩具。ようは呪力を使い始めの子供たちが最初にやる課題だそう。
これを回すことで放出される呪力をこちらに向けて早季を守っていたのだ。
松風の郷での最期になると実に七百個のハチ玉を操ってわずか10分間の安定を保っていた。早季を守ろうとする優しい心が見える瞬らしいストーリーだった。



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