わが身世にふる、じじわかし/芦原 すなお

2014/12/31 10:03
わが身世にふる、じじわかし (創元推理文庫)わが身世にふる、じじわかし (創元推理文庫)
(2007/01/20)
芦原 すなお

商品詳細を見る

今年の小説今年のうちに!

私が大好きな「ミミズクとオリーブ」シリーズ第三段。文庫で買いなおしてたわけですがこの作品でラストみたいです。全部集まって嬉しいような、読むのがなくなって寂しいような。
この不思議なタイトルですが、高齢男性が二人いなくなる事件がありまして"かどわかし"に対抗しての"じじわかし"という主人公の創作単語。相変わらずここの主人公はふざけてます。

河田さんは毎度めずらしい食材と事件を持って訪れます。

だからこそ変わらず
主人公の奥様の頭の切れること!
普通の主婦で、お料理がじょうずで、おっとりとした口調と正確ながら、事件は概要を聞いただけでざくざく解決してのだからかっこいいったらない!安楽椅子探偵の究極だと思います。

表題になった「わが身世にふる、じじわかし」もよかったし、常々河田さんがニューヨーク市警に転勤(笑)になったことは聞いてましたからやっとそちらを舞台にした「NY・アップル」なんかも読み応えありましたが、私は「いないいないばあ」が好きでした。遠い過去の記憶謎を大人になった今解くというのはロマンを感じます。

さて、ミステリももちろんですがこのシリーズのもうひとつの目玉といえば
非常に珍しい食材と郷土料理
です!もうまねをするのが不可能なみたこともきいたこともない食材をここの奥様が大変お酒に合いそうな品のあるお料理に仕立ててくれるのです!
食材も料理も凝っていてとても真似できる代物ではない。文章と想像でミステリなのによだれがあふれるのであった。
るもえブログはまだ続く。



西の魔女が死んだ/梨木 香歩

2014/12/29 10:16
西の魔女が死んだ西の魔女が死んだ
(1996/03)
梨木 香歩

商品詳細を見る

この作品は映画化の方で有名化と。私もDVDで見ました(2011年6月のブログ西の魔女が死んだ
なので原作が児童書ということ事体今回お勧めされて初めて知った。

内容は知ってるわけで読むか迷ってたんだけどある理由からやっぱり読むことに→その理由は明日のブログで

内容は映像と全く一緒です。映像化のクオリティの高さを知るという。映像では美しい森や植物が映し出されていた分ちょっと物足りないかも。
一方で児童書独特のほんわかした雰囲気があります。

木苺摘み、野いちごのジャム、「サンドイッチを作りましょう」、ハーブティ、ラベンダーのにおいのするシーツ、とれたて卵、手作りキッシュ

そういったものの中で、私が特に気にしていたのは近所のゲンジさんとの関係。まだ12歳のまいはゲンジさんが怖いし気持ち悪い。大嫌いで信用できない。それはよく分かる。児童書の割には大人の男への嫌悪感がものすごくよく書かれていたのにはびっくりした。
でももう少しだけ時間が経つと彼も孤独を抱えて生きているのではということがなんとなく感じる。
だからこそラストでのゲンジさんとの少ない会話は、少ないなりにいろんなことを考えたりする。

個人的には映像の方が好きですが、こちらも読んでよかったです。
るもえブログはまだ続く。



オーデュボンの祈り/伊坂幸太郎

2014/12/25 07:58
オーデュボンの祈り (新潮文庫)オーデュボンの祈り (新潮文庫)
(2003/11/28)
伊坂 幸太郎

商品詳細を見る

現実につかれちゃったときは伊坂さんのピュアワールドに限るぜ。

とはいえこの作品、不思議なことが起こる伊坂ワールドの中でも特に異彩かと。突然つれてこられた不思議な島。でもそれこそ主人公の望むべきライフスタイルというか。
でもまぁ我々読者は意味も分からないまま読み続ければいいんです。
伊坂ワールドにおいて理由はあとからついてくる。

実際これも最後には「あぁよかった」って思えたもの。現状は変わらないのに問題が解決してるってすごい不思議。

荻島には妙な人ばかり、というか妙な人しか住んでませんが、私は桜が好きだナァ。こういう人必要だと思う。まっすぐに自分の正義を貫けるって実際は出来ないこと多いです。だから「理由になってない」という理由、完璧だと思います。
静のことが心配で不安でしかたなくて、城山が本当に憎かったんだけど、島が助けてくれて本当に何よりほっとした。

しかしこの作品は伊坂さんの中でもかなり残酷な描写(シーンではないのだが)多いです。ちょっと怖かった。
るもえブログはまだ続く。



農家の嫁の事件簿 こちら北国、山の中/三上 亜希子

2014/12/13 10:02
農家の嫁の事件簿 こちら北国、山の中農家の嫁の事件簿 こちら北国、山の中
(2006/07/01)
三上 亜希子

商品詳細を見る

本来私の好みじゃないんですが読む機会があったので。岩手の農家に嫁いできた埼玉出身の著者が、農家の嫁暮らしをブログで綴っていたものをまとめた本。
まぁ内容は皆さんご想像通りのエッセイで、想像を超えないものではありますが、絵達者な著者でイラストがすげーかわいいです。とりあえず農業に意味もなく憧れてる人には参考になると思います。

ここのおうちは酪農家みたいです(畑とかは田舎はみんなやってて、商売用ではなくてたいてい自分ちと近所でわけて食べきっちゃう)。うちの近所も酪農牧場は四方八方にあるのでなれてるが(以前大阪のKさんに「近所に牧場があるとかブログに書いちゃだめだよ、場所大体分かるよ」って言われたけど、私の近所ですら牛用も馬用もかぞえきれないほど牧場があるのだが。田舎をなめてるなと思った)、競りは見たことがないのでレポートはちょっと面白かった。
雫石で牛の競り会場があって牛マニアが集まってるらしい。「じゃじゃ馬グルーミンUP!」で馬の競りの様子が書かれていましたがほぼ同じですね。牛の顔やスタイルがあっちがいいこっちがいいと話す様子は「銀の匙」でもやってたなぁ。

事件簿と言ってもまぁ季節の三菜とか、なれない田植えとか、子牛が難産とか(これは大事件)そんな感じなので30分もあれば余裕で読み終わります。私はそんな感じで受け止めましたが、人によってはとても興味深い内容かもしれません。
るもえブログはまだ続く。



探偵が腕貫を外すとき /西澤 保彦

2014/12/11 07:52
探偵が腕貫を外すとき探偵が腕貫を外すとき
(2014/03/13)
西澤 保彦

商品詳細を見る

私の大好きな腕貫探偵シリーズ第3弾がでましたよ!今年の作品です!
相変わらず腕貫さん(仮名)の安楽椅子探偵っぷりが天才的すぎる!!

今回は4作品収録されてますがなかでも「秘密」がよかったですね。
テーマは冤罪と見せかけて実は、ですよ。やはり人はなんのメリットもなく親切心だけでデメリットをかぶることなんて絶対にないです。2重3重に関係者の思惑が重なってて一枚ずつはいでいくのが楽しかった。

つーか腕貫さん、
きちんと事件解明してくれんのね。
1作品ではヒントしかくれず、あとは相談者本人が考えろという丸投げでいかにも公務員らしいお役所仕事だったのだが。
しゃべり方も陰気で気持ち悪い風体だったが、はやりのハンバーガーショップに顔見せたり未だに女子大生に付きまとわれてたりと私生活が華やいでいらっしゃる。意外。

なんでドラマ化しないし。
名作漫画をしょーもない実写化するよりも腕貫探偵実写にしたら絶対おもしろいのに。
るもえブログはまだ続く。



 Home Next>>